プロフィール:嘉糠洋陸
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以下、ブルキナファソでのメモ&雑感。 現地通貨のCFフランを4分の1すると日本円になる。周辺では一番高級とされるレストランでボロネーゼを頼んで3200CFフランだから、換算すると800円。元フランスの植民地だった歴史のため、フランス人も数多く、いわゆる「白人層」における物価は先進国と変わらない印象。1リットルのミネラルウォーターも100円ちょっと。しかし現地の人の生活水準になると、話が全然変わる。ブルキナファソでの平均年収は、約7万円。携帯電話用のプリペイドカードを売り歩く人たちの手取りは、一枚売って25CFフラン(約6円)。ホテル周辺で盛んに活動していたprostitution(売春)では、一回で1000CFフランらしい。つまり250円。しかし1年間毎日カラダを売り続ければ、平均年収を軽く上回る。これが現実。 物資は思った以上に豊富。これもフランスが宗主国だった関係で、まともな生活用品はフランス製などの輸入品を手に入れることができる。自動車や各種電化製品も同様。ダウンタウンでは薬局や銀行、スーパーマーケットもそこらにある。インフラも抜群で、道路が舗装されていない住居地でも、インターネットや衛星放送が家に備わっていたことに驚き。携帯電話の普及はもの凄く、離れた村でも使用可能。「アフリカではお金があっても何も出来ない」という話を聞く中、この国が少し特別なのか、それとも時代の流れなのか。 気候はやはり暑い。連日40度近くまで上昇。しかし乾季ということもあり、よく言われることだが「日陰は涼しい」。ただカラッとまではいかず、黙って座っていれば汗がじっとり。それでも東京の真夏に比べれば全くもってドンマイか。 交通事情はどこの途上国でもそうだと思うが、微妙。人間の数で換算すると、自動車が2、バイクが5、自転車が3というイメージ。この国でのバイクの普及はすごい。80ccの二人乗り型が主流で、中国製になると新車が5-6万円で買える。しかも運転免許不要、ヘルメット装着義務もないので、正直「無法地帯」。ある日は、三度もバイク事故を目撃。そんな事情なので、道路の片側はバイクとチャリでごった返す。そこを真ん中に寄りながら自動車が走るので、当然対向車と”被る”。…いや、これはもう言葉に出来ない恐怖(苦笑)。でもきっと動体視力が抜群なんだろう、お互い神業のようなドライビングですり抜けていく。道路は住宅地以外はほぼ舗装されている。 ここブルキナファソはれっきとしたマラリア流行地だが、思ったほど感染の危険性を感じなかった。マラリア予防薬(アトバコン主成分)があるのと、都市での有効有効伝播吸血(蚊に血を吸われた時にマラリアに罹る回数)は、年に10回。これは何も予防しないケースでの話なので、虫除けや殺虫剤で十分に防御可能。ただ、村落部では200回を越えるので、JICA海外協力隊員などは予防薬を飲んでいる人もいる模様。しかし、現地の人達を話している時にハッと気がついたことだが、このブルキナファソではインフルエンザは大変に稀である。しかし日本では、毎年約1万人がインフルエンザで死亡している事実がある。果たして、マラリアと比べるとどちらが本当に怖いのだろう?? 意外にも多くの人が、「ブルキナファソ人と日本人は似ている」と言う。実際、私も同じ印象を持っていて、帯広で知り合ったラウール氏とミュラー氏、そしてアマゾンで懇意になったムサ氏とアサナセ氏、それぞれ別個に同じ様に感じた。日本人が好む「”静”の気遣い」を確かに持っている。アグレッシブではなく、いい意味でのパッシブ。…フィリップ・トルシエ氏がブルキナファソ代表と日本代表の両方の監督を務め、サッカー先進国とは言い難い両国を躍進させた背景には、こういう”気質の類似性”もきっとそのひとつにあるのだろう。 結論として、「もう一度行ってみたい」。 ウマイ飯と、大地の焼ける匂いと、暖かい人情を味わいに。
by hirokanuka
| 2008-03-25 23:45
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